NISOC勉強会 補足資料
河豚板を開発・公開して考えてきたこと
── マイナーOSSの生きる道 †
2025/12/20 川俣吉広
コミュニティ†
ユーザはお客様ではない、共に学ぶ仲間†
- ユーザの要望←→開発者の意向: どちらも絶対ではない
- 重要なのは、そのトレードオフ
- そして、迅速なレスポンスと透明性
ユーザに提供するのはコンテンツだけではない†
メジャーなディストリ/ユーザ数の増加は目指さない†
- 必要なのは「必要とする人」「使ったほうがよい人」に屆ける努力
情報交換†
- 特定のメンバー向けの仕組みは持たない
- ML、登録制のBBS、ユーザグループなど
- 「ムラ社会化」「限界集落化」を避けるため
→これらは、「共に学ぶ仲間」への過剰適応
ドキュメント†
ドキュメントは生命線†
- ソフトウェア成果物:ドキュメント=4:6、あるいは3:7
- 記述内容の優先順位は Why > How > What
英語ドキュメントを重視する†
- ブロークンでもかまわない
- 読者が全員ネイティブ話者ではない。ネイティブも完璧な英語など期待していない
- 近年はAI翻訳で劇的に改善。書き手も読み手も大いに活用しよう
細く・長く・しつこく†
- やりたくなければやる気が出るまでやらない
- TODO LISTに放り込んでおく
- 未解決事項はユーザに告知
「ハイレベル」「完璧」は目指さない†
- 高性能は3の次、4の次
- 「betterなsolution」は後からついてくる
現在のTopics
── PowerPCアーキテクチャへの移植†
- 河豚板ビルドシステムのさらなる多アーキテクチャ対応を進める。
- 現在は、i386, amd64, arm64(RPi3, RPi4)に対応
Appple PowerBook G4 (6,1) / 2003年発売
- CPU: 867MHz PowerPC G4 (Big Endian)*1
作業状況†
- インストール済のMac OS Xのディスクイメージを抜き出し、保存
- "s"のキーが死んでるor勝手にリピート
→ Apple USBキーボード外付け
- "C" + 電源ON でCDブートしない && Cmd+Option+"O"+"F"でOpen Firmware出ない
→ "s"の勝手にリピートが悪さしてるっぽい
→ 時々"s"の合いの手入れて"C"連打あるいはCmd+Option+"O"+"F"連打で行くようになった
→ 故障覚悟で接点復活材ぶっかけて解決
- 内蔵HDDが読めない
→ デバイスファイルがなかった
→ MAKEDEVで解決
- OpenBSD/macppcでフォーマットしたffsがamd64側でマウントできない(fdisk, disklabelではパーティションみえてるんだけど...)
→ Endianの問題?
→ ディスク吸い出しは、イメージを直接HDDにベタ書き
- OSをソースコードからフルビルド(河豚板のビルドに必要)
- 河豚板をリポジトリからチェックアウトし、ビルド
- ビルドシステムのスクリプト・Makefile修正、設定ファイル追加
- 河豚板/macppc 用のカーネル構成ファイルを作成し、コンパイル
- ブートローダは素のOpenBSDに相乗り
- 正規手順でビルドしたカーネル動作せず。
簡易版カーネルで起動成功 ←いまここ

- OSのファイルツリーイメージを生成
- PowerBook用のブートローダ(Open FirmWare)組み込み